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安全率の計算

  1. 安全率


      ロープを使用するときは,ロープにかかる荷重を見積もって,その何倍かの破断荷重を有するロープを用いないと,短期間の使用や僅かな衝撃によっても強度が落ちて破断する場合があり,安心して作業することができません。
      この倍率すなわち安全率には,静荷重に対するものと加速度や屈曲荷重まで加えた総荷重に対するものとがあります。
      表2に法規によるロープの用途別安全率を示します。


    表2 法規によるロープの用途別安全率
    規 制 用 途 ロープの安全率 備 考
    静荷重 総荷重
    各鉱山保安規則 起重機 6以上 -
    5以上 - 金、油
    立坑
    斜坑
    巻上げ
    装置
    6以上 3以上 炭、金、油
    10以上 5以上 炭、金
    スカフォード 6以上 3以上 炭、金
    斜坑エンドレス巻車道 3以上 2以上 炭、金
    ドローワークス 3以上* -
    索道 - 4以上 炭、金
    つり足場 10以上 - 炭、金、油
    労働安全衛生規則 つり足場 10以上 -  
    くい打ち機・くい抜き機 6以上 -
    港湾荷役玉掛索 6以上 -
    集材機
    運材索道
    主索 2.7以上 -
    巻上索 6以上 -
    曳索 4以上 -
    控索 4以上 -
    軌道装置 巻上索 6以上 -
    ゴンドラ構造規格 つり下げ用アームの起伏用・伸縮用 10以上 -  
    上記以外のロープ 6以上 -
    クレーン等安全規則 玉掛索 6以上 -  
    新クレーン構造規格
    新移動式クレーン
    構造規格
    巻上索
    ジブ起伏用
    横行用
    ケーブルクレーン
    (走行用)
    3.55 - 最上段の巻上索は,
    第49条の巻上索を
    除いたもの。
    4.0 -
    4.5 -
    D E F 5.0 -
    ジブ支持用
    緊張用
    ガイロープ
    3.0 -
    3.5 -
    C D E F 4.0 -
    ケーブルクレーン
    (メイン・レール)
    A B C
    D E F
    2.7 -
    第49条の
    巻上索
    A B C
    D E F
    9.0 -
    索道に関する
    技術基準
    <運輸省令第16号>
    (旧索道規則)
    ロープウェイリフト 支索 3.5〜5 3以上 安全率の算定には,
    E=20,000kgf/mu
    を用いる。

    *
    リフトの場合は支索
    が曳索を兼ねており,
    曳索の値を適用する
    ように規定されている。
    曳索 5以上* 4以上*
    平衡索 5以上 4以上
    緊張索 5以上 4以上
    貨物
    索道
    複線式 支索 3.5〜6 3以上
    曳索 5以上 3.3以上
    緊張索 5以上 3以上
    単線式 曳索 5以上 3以上
    緊張索 5以上 3以上
    運輸省告示 ケーブルカー 8以上 4以上 第174号(昭62.3.20)
    (注) 1. 炭:石炭鉱山, 金:金属鉱山等, 油:石油鉱山
    2. 安全率の算定には,E=10,000kgf/muを用いる。
    3. *ファーストラインに対する安全率
    4. 新クレーン構造規格,新移動式クレーン構造規格のA,B,C,D,E,Fは61ページに示すつり上げ装置の等級を表す。

  2. 鉱山等の巻上ロープの安全率算定方法


      石炭鉱山,石油鉱山及び金属鉱山等各保安規則では,巻上ロープの安全率算定方法について,次のように規定してあります。


    (a)静荷重に対する安全率(第一安全率) F1
    ここで,S:
    ロープの破断荷重 kgf(1)
    W1
    最大静荷重〔(c)参照〕 kgf

    (注) (1)規格表の数値(kN)を9806.65で割った数値を使用して下さい。


    (b)総荷重に対する安全率(第二安全率) F2
    ここで,W2
    加速度荷重〔(d)参照〕 kgf
    W3
    屈曲荷重〔(c)参照〕 kgf

    (c)最大静荷重 W1
    (i)垂直巻上げ(立坑など)の場合
    W1=Wt+Wr+Wz
    ここで,Wt
    車両の最大総重量 kg
    Wr
    ロープの総重量 kg
    Wz その他の重量(付属金具など) kg
    (ii)傾斜巻上げ(斜坑など)の場合
    W1=Wt(sinθ+αcosθ)+Wr(sinθ'+βcosθ') kgf
    ここで,θ:
    路線中の最大傾斜角 °(度)
    θ':
    W1が最大になる位置までの全線の平均傾斜角 °(度)
    α: 車両の摩擦係数
      プレーンベアリングの場合 
      ローラーベアリングの場合 
      ボールベアリングの場合 
    β ロープの摩擦係数=

    (d)加速度荷重 W2
    ここで,a:
    加速度= m/s2
    V:
    巻上速度 m/s
    t: 巻上開始から所定速度になるまでの時間 s
    g: 重力の加速度=9.8 m/s2

    (e)屈曲荷重 W3
    ここで,A:
    ロープの断面積 mm2
    Er
    ロープの弾性係数=10,000 kgf/mm2
    σ: 素線径 mm
    D: 最小シーブ又はドラム径 mm

      第一安全率F1は(a)に(c)を代入して求め,第二安全率F2は(b)に(c),(d),(e)を代入して求めます。
      このほかに,風圧,積雪,振動,衝撃などによる荷重もあることを忘れてはなりませんが,これらは正確に測定できないために,一般の安全率計算ではあまり考慮されていないのが実状です。
      なお,規則では安全率の値を次のように規定しています。
      人車の場合は, F1>10,F2>5
      人車以外(炭車など)の場合は, F1>6,F2>3



  3. 石油鉱山のドローワークス用ロープの安全率算定方法


      石油鉱山保安規則では,ドローワークスの巻上用ロープの安全率算定方法について,次のように規定しています。

    (a)安全率 SF
    ここで,A:
    ロープの屈曲効率=0.96
    Sr
    ロープの破断荷重 tr(1)
    W: ファストラインにかかる最大荷重 tr

    (注) (1)規格表の数値(kN)を9806.65で割った数値を使用して下さい。


    (b)ファストラインの最大荷重 W
    ここで,W0
    ロープにかかる荷重 tf
    W1
    ロープとつり具の重量 tf
    W2 ケーシングパイプ又はストリングス類の空中重量 tf
    α: 泥水による浮力係数
    n: トラベリングブロックにかかるロープの本数
    η: シーブ効率

    (c)浮力係数 α
    ここで,X:
    鋼の比重
    Y:
    泥水の比重

    (d)シーブ効率 η
    ここで,ε:
    シーブの摩擦係数
    s:
    回転するシーブの数


      安全率SFは,まず(c)及び(d)によって得られたαとηとを(b)に代入してWを求め,そのWを(a)に代入して求めます。
      ただし,抑留管の強引作業を行う場合は,ファストラインにかかる荷重の増加分を考慮するように定めてあります。
      なお,規格では,ロープの安全率をファストラインにかかる最大荷重に対して3以上とるように規定しています。


  4. 索道用ロープの安全率算定方法


      運輸省令第16号(昭62.3.2)「索道施設に関する技術上の基準」(旧索道規則)では,架空索道用ロープの安全率算定方法について,次のように規定しています。

    (a)張力に対する安全率 F1
    ここで,σ:
    素線の平均引張強さ〔(d)参照〕 kgf/mm2
    σt
    最大引張応力〔(e)参照〕 kgf/mm2

    (b)静止している支索の安全率 F2
    ここで,σb1
    垂直荷重(輪荷重)による最大曲げ応力〔(f),図2参照〕 kgf/mm2

    (c)動索の安全率
    ここで,σb2
    滑車による最大曲げ応力〔(g),図2参照〕 kgf/mm2

    (d)素線の平均引張強さ σ
    ロックドコイル以外のロープ:
    公称引張強さ又は指定引張強さ kgf/mm2
    ロックドコイルロープ:
    ロープの集合破断荷重/ロープの総断面積  kgf/mm2

    (e)最大引張応力 σ1
    ここで,T:
    ロープにかかる最大張力 kgf
    A:
    ロープの断面積 mm2

    (f)輪荷重による最大曲げ応力 σb1
     kgf/mm2
    ここで,P:
    搬器の総荷重 kgf
    n:
    搬器の車輪数
    E: 弾性係数=20,000 kgf/mm2

    (g)滑車による曲げ応力 σb2
     kgf/mm2
    ここで,σ:
    上層素線径 mm
    D:
    シーブ径 mm

    図2 輪荷重


      支索の安全率は,F1を(a)によって,またF2は(b)に(e),(f)を代入して求め,動索(曳索,平衡索など)の安全率は,F1を(a)によって,またF2は(c)に(e),(g)を代入して求めます。
      なお,この省令では,安全率の値を次のように規定しています。
      支索の場合 5>F1>3.5,  F2>3
      動索の場合 F1>5,  F2>4
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つり荷重から1本当たりに必要な破断荷重を計算
つり荷重から1本あたりに必要な破断荷重を計算(比較)
単位換算
『力・重量』換算
『長さ』換算
参考文献
ワイヤロープハンドブック:ロープ用語、日刊工業新聞社
ワイヤロープ、東京製綱
ワイヤロープのすべて(上)(下)、製綱活性化研究会
移動式クレ〜ン倶楽部
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